vol.18なにかとかさむ携帯電話の倹約法
[NYタウンガイド編]
NYタウンガイド編
文:工藤キキ
ロゴ:石黒景太
Sup! 工藤キキです。円高ドル安の波にのってNYに流れ着いたキキですが、このところ続いている円安のおかげで貧乏サヴァランな生活にも磨きがかかっております。
そんなキキが住んでいるのはマンハッタンのローワー・イーストサイド。チャイナタウンとも隣接しているので、マンハッタンとはいえどもブルックリンと比べて物価も安い。エココロ特班員としてオーガニックにも関心の高い(ハズ)のキキはもちろん全部チャイナタウンのもので済ませているわけではないのですが、特にお世話になっているのが電話関係。この街の月の電話代も東京の値段とさして変らず、大手の通信会社と契約した場合はだいたい月額$100はかかるみたいなのですが、キキが使っているのはiphoneとはいえ通話、テキスト、インターネットに国際電話を含めてアンリミテッドのプランでなんと月額$40! Smart phoneにも関わらずGhetto phone並みの値段。この裏技......ってほどでもないのですが、これもチャイナタウン仕入れたネタ。しかもここには俗称'China'Apple StoreにChinese Genius まで取り揃っており、しかも修理の値段も非常にチープ! NYに旅行する際にサクっと画面が割れてしまったiphoneなど直してみたりとかでちょっと寄ってみても面白いし、使えるお店だと思います。店の立地からしてなんか怪しいと思う人も多いかもだけど、みんないい人! ほんとに。
T-Mobile Authorized Retailerという携帯屋さん
iphone5が華やぐ中でキキが先月まで使っていたのは3GS......実はこれ日本の某大手携帯会社のもの。最近は日本でもsim lock freeのiphoneが出回っているみたいだけど、それまではずーっと日本のものはsim lockedされてて海外に行った際に、simを行った先の国のキャリアにして使うようなことができなかったんですね。なんですが......このお店のお兄さんにsim freeにして頂いたキキ。コストは$35。しかもSimple Mobileという契約なしのプリペイドのキャリアをすすめられて、キキは通話、テキスト、ネットに国際通話もアンリミテッドのプランで毎月$40......。安い! しかも大手のT-Mobile傘下なので電波状況は特に問題ございません。支払いはHPでも払えるけどキキは毎月お店に払いに行っている。ちなみにお店の人たちは私のことを「ソーホーのジャパニーズレストランで働いている子」と思っている......。
57B Mott St, New York 1003
Simple Mobile
www.simplemobile.com
Power Phone Comm. Inc
ここはキキが俗称チャイナタウンのアップルストアと呼ばせて頂いている携帯やPCに関する修理屋さん。中に入ると「キューポラのある街」を思い起こすような小さな町工場のようになっていて、数人のChinese Geniusたちが顕微鏡をのぞきながら作業をしているのです。で、だいたい$45前後で、割れたモニターのグラスやバッテリーの交換、カバーが割れた時には純正アッブル仕様のもので交換してくれる......。キキが以前使っていた白の3GSのカバーが割れて修理に出したとき白のままにするか黒に変えるかなど、細かいオーダーまで対応あり......。ちなみに現在使っているiphone 4GSはまたしても、もともとsim lockedでしたがこちらでfreeにして頂いた。コスト$45。つか、このお店を紹介しちゃっても大丈夫? と思いつつ......。ちなみにお店の人たちは私のことを「ミッドタウンの寿司屋のウエイトレス」だと思っている......。
97C Chrystie Street, New York 10002
iPhoneケース in Canal street
チャイナタウンのCanal Streetといえばいわゆる土産物屋さんに貴金属を扱うショップがあったり、ブランドバックのコピー品を買わないかと声をかけられるような通り。で、香水やら時計やらに混じって独特の土産感とチャイナ感が混じったiphoneのケースも売っているんだけど、3GS時代はデザインを選ぶ以前にデッドストックの3GSのケースを探すのに一苦労したキキ。ようやくいま4Sの波に乗ったとはいえ、5の出現により4Sのケースがデッドストック化しつつある時代の波は感じつつも、まだまだここにはどうでもいいデザインのケースが溢れている。値段はだいたい$5から$10。もちろん値下げ交渉可。ちなみに写真は3GS時代に唯一在庫があったお店です。きっとお店の人はわたしのことは......時代に乗り遅れているジャパニーズだと思っているのかもしれない......。
395 Canal Street, New York 10002
今回ご紹介したスポット
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くどう・きき/アートライター。NY在住。著書に小説『よのなかのパロディ』、美術評論集『Post No Future 未分化のアートピア』(ともに河出書房新社)などがある。現在は、雑誌『NYLON JAPAN』にて「Art Tripper」、ele-king のウェブサイト(ele-king.net)ではNYのナイトアウトをレポートする「THE EVE」を連載中。ecocoloではNYでの贅沢貧乏なタウンガイドを紹介していきます。