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紡ぎ、染め、織りの技術を体験する、結工房の「絹でマフラーを織る」ワークショップ

繭を煮て繭綿を作る。繭綿を草木で染める。繭綿を紡いで糸にする。その糸で布を織る。古来より一家の女達が担ってきた仕事であり、農家の副業として、また家族の衣服として織られた布は、想像よりも遥かに高度で繊細なものでした。しかし、いつしか服は買うことが当たり前になり、あらゆる化学繊維が普及。平安時代から高度成長期まで母から娘へと脈々と受け継がれてきた紡ぎ・染め・織りの技術は、今日の一般家庭ではほぼ姿を消してしまいました。そんな中、「布の質の良さを追求した結果、この作り方に辿り着いた」と語る〈台所草木染め 結工房〉主宰の吉田信子さんは、染めと織りのワークショップを宮城や東京で定期的に開催。11月14日(土)より東京で開講されるワークショップでは、繭を煮てふわふわの繭綿を作るところから始め、天然染料で染めた繭綿を紡ぎ、その糸でマフラーを織るといったカリキュラムを予定しています。ここでは、〈結工房〉が伝える幾つかの手引きをお伝えします。

[繭のはなし]
ワークショップでは、国産の繭を使用します。養蚕の二大産地の群馬と福島は、江戸時代前から優れた糸の産地として有名で、明治の殖産工業が盛んな時代には指導者的な役割を果たしました。宮城県丸森町は福島の流れを汲み、早くから養蚕の産地として栄え、今も十数件の養蚕農家が残り、若い世代の養蚕農家の方もいます。また南三陸町では、震災後に養蚕事業が始まり、養蚕の企業化とも言える新しい試みが行われています。

[繭綿手紡ぎ糸のはなし]
真綿にしてから精密な糸を紡ぐ地方もありますが、奥州では繭を煮て蛹(サナギ)を取り出しただけの繭綿から糸をつむぎます。繭をひとつずつを繋ぐので、いかにも手作りらしい風合いのある糸になります。

[草木染のはなし]
草木染めというと弱い印象があるかもしれませんが、二千年前のアンデスの出土品や奈良時代の正倉院の収蔵品はすべて草木染です。時間をかけて何度も染め重ねて色を出していくことで、堅牢な染めを実感できます。

"自然と共にある生活"を提案する〈結工房〉のワークショップ。ありのままの自然の手触りや美しさを再確認しながら、世界でひとつのマフラーを作ってみませんか?

INFORMATION

結工房「絹でマフラーを織る」ワークショップ

日程: 2015年11月14日(土)から開始する全3回のカリキュラムの日程は、初級・中級コースごと異なります。詳細は、こちらをご覧ください。
会場: TEORIYA
(東京都千代田区神田小川町2-8扇ビル5F)
TEL: 022-272-4679(結工房 吉田)
WEB: yuikoubou.tumblr.com

紡ぎ、染め、織りの技術を体験する、結工房の「絹でマフラーを織る」ワークショップ

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