最近、注目され始めている“フードディレクション”という仕事。実際に料理をするわけではなく、つくる人と食べる人の間に立って“食”をより魅力的に見せる仕事です。その第一人者ともいえる奥村文絵さんの書籍『地域の「おいしい」をつくるフードディレクションという仕事』が発売されています。地方にあるレストランの再生や老舗和菓子店のリブランディング、ファミリーレストランチェーンと和食器の産地との共同事業のコーディネート......本書で紹介されているのは、彼女が手がけてきたさまざまなプロジェクト。地方にとって“食”というコンテンツが、その土地の価値を生み出す大きな要素となっている昨今、彼女の事例を見ることは、自分たちの暮らす地域やそこに根付く食文化を見つめ直すきっかけにもなるはず。