イラスト:KYOTARO 写真:阪本 円 料理・スタイリング:シンヤチエ 文:石田エリ、編集部
マヤからアステカ文明に至る悠久の時代に"神々の食べ物"とされたカカオは、やがてヨーロッパに伝播し、"媚薬"の効能が謳われる。
はるか昔に生きた人々が、カカオという植物に見た霊性とロマンスは、今の私たちにも男女の幻想の世界を描かせてくれる。
REPORT
ローフード 媚薬のショコラ 〜 ローチョコレート作りの基本
ローフードとは、野菜や果物、ナッツ類を、できるだけ“生”に近い状態で加工する調理法。48℃以上の加熱調理を行わないことで、野菜や果実の持つ生きた酵素や栄養素を損なうことなく体に取り込むことができる。ここでは、加工の過程でも加熱に注意を払われた原料を使って、効能の高いローチョコレート作りの[基本]を本誌より一部抜粋してご紹介!
※「ローフード 媚薬のショコラ 〜 ローチョコレート作りの応用」はこちらから!
ローチョコレート作りを始める前に
▲ 日本で購入できるローカカオ:左から、ローカカオペースト ¥4,700|税抜(ナビタスナチュラルズ/ライフコレクション lifecollection.co.jp)、ローカカオバター ¥4,700|税抜、ローカカオパウダー ¥3,200|税抜(ともにナビタスナチュラルズ/LIVING LIFE MARKETPLACE livinglifemarketplace.com)、ローカカオパウダー ¥3,780|税抜、ローカカオペースト ¥700|税抜 ※現在、販売中止 (ともにウルティメイトスーパーフード/ロハス rawfood-lohas.com)
▲ ローフードにおける甘味料:左から、リアリーローハニー オープン価格(ネバーバレルド ヒーテッド オア ストレインド)、アガベネクター ¥2,500|税抜(ウルティメイトスーパーフード/ロハス rawfood-lohas.com)
ローチョコレート 基本の作り方
今回紹介する4つのレシピすべてに共通する、基本の作り方。途中で加えるスパイスやフレーバーを好みでアレンジすると、オリジナルのローチョコレートに仕上がる。
1.レシチンは、細粒の場合は、コーヒーミルでパウダー状にする。 2.カカオペースト、カカオパウダー、カカオバター (レシピによって組み合わせが異なる)を包丁で細かく刻み、ステンレス製のボウルに入れる。 3.②のボウルよりも大きいサイズのボウルに、60℃ くらいの湯を入れ、②のボウルを上から重ねて底を湯にあて、ヘラで混ぜながら湯煎して溶かす(※②に温度計を入れ、48℃以上にならないよう気をつけながら、すべて溶かす) 4.湯煎から外し、③にロースイートナー(甘味料:アガベシロップ、または、ローハニー)を加え、なめらかに艶が出るまでゆっくりとかき混ぜる。 |
5.④に、カイエンペッパー、シナモンパウダー、ヒメマツタケパウダー、ナツメグ、アサイパウダーなどお好みのスパイス・ハーブ類とレシチン、岩塩を入れ、全体が混ざるようにゆっくりとかき混ぜる。 6.別のボウルに、氷水を入れ、⑤のボウルを上から重ね、 ヘラでかき混ぜながら、温度計で27℃になるまで冷やす。 7.もう一度、湯のボウルに⑥のボウルを重ね、混ぜながら、 温度計で30℃になるまで温める。 8.好みのチョコレート型に入れ、常温で固めて、完成。 |
※この他にも、本誌51号「魅惑のスパイス」特集では、長年に渡り、世界各地で利用されてきたスパイスの民間療法や保存食、媚薬としても活躍するその魅惑の効能を、世界のスパイスで作る簡単料理レシピとともにひもときます。