異才を放つリチャード・リンクレイター監督の『ビフォア・サンライズ』をはじめ、近年の話題作となった『6才のボクが、大人になるまで。』やリンクレイター監督以外の数々の映画にも登場するイーサン・ホーク。いわゆる「スター」とは一線を画し、人間味あふれるその独特な演技は、“ビフォア”シリーズのヒット以降、秀逸な役者として知られる一方で監督としても広く親しまれてきました。彼の最新監督作となるドキュメンタリー映画『シーモアさんと、大人のための人生入門』が10月1日（土）よりロードショー。

人生の折り返し地点を迎え、アーティストとして、そしてひとりの人間として行き詰まりを感じていたイーサン・ホークが、ある日運命的に出会ったピアノ教師、シーモア・バーンスタイン。彼は、50歳という若さでコンサート・ピアニストとしてのキャリアに終止符を打ち、それ以後の人生を「教える」ことに捧げてきました。プレイヤーとしての成功と共存する不安との葛藤、さらに、戦時中の記憶。半生を通して、決して穏やかではなかったその人生についてシーモアは「自分の心と向き合うこと、シンプルに生きること、成功したい気持ちを手放すこと。積み重ねることで、人生は充実する」と、美しいピアノの音色とともに語ります。本作は、そんな彼の包み込むようなあたたかさと、心を表したような繊細なピアノを見事に捉えたイーサンが初めて手がけるドキュメンタリー。公開に先駆け、9月21日（水）20時半より「渋谷アップリンク」にて行われる一般試写会に10組20名様をご招待します。