2011年、40歳という若さで逝去した日本の音楽家、レイ・ハラカミ。柔らかさと浮遊感のある独創的な電子音が織り成すその音楽活動は、アンビエントミュージックという垣根を超え、CM音楽や映画サントラをはじめ、さまざまなアーティストのプロデュースやリミックスを手がけるなど、国内外問わず幅広いシーンで音楽ファンを魅了してきました。2005年、彼が音楽を手がけたプラネタリウム作品『暗やみの色』が、公開から今年で10年を迎えるという節目を記念し、12月5日（土）より日本科学未来館で特別上映が決定！

本作『暗やみの色』は、“見えないもの”をテーマに、プラネタリウム投影機「メガスター」の映し出す数えきれないほどの星が散りばめられた星空や科学観測の描く宇宙の姿を、レイ・ハラカミによる無二のサウンド、谷川俊太郎による詩、原田郁子（クラムボン）によるナレーションで表現。さまざまな手法を駆使し見えないものを見ようとする科学的なアプローチによって天文学と素粒子物理学の繋がりを探り、さらに、現代を生きる私たちの日々にあふれる“見えないもの”という存在に向き合います。本作のテーマそのものに興味を持ったというレイ・ハラカミは、生前、この楽曲に寄せて「科学だろうと、表現だろうと、原初的な動機には『未知なるもの』へのロマンがあるわけですよ。この世界を見限ってしまうか、希望を持つかは、結局、その人次第なのですから」とコメント。まだ見ぬ宇宙へと思いを馳せながら、プラネタリウムの立体音響システムでレイ・ハラカミの音の世界を体験できる贅沢な上映をお見逃しなく！