工藤キキの貧乏サヴァラン

  • vol.10キキはじめてのバック・トゥ ベーシック 

    「...生きている歓びや空気の香い、歓びの味、それがわからなくてなんの享楽だ。なにが生きていることだ。人生は人に感心されることをやって道徳づらをして(本ものならいいが偽の仮面)それ
  • vol.09"宿借りぐらしのキキエッティ"

    「児童の直感しか材料があろうが、無かろうが、それを使って何か書いていなくては、貯金が0になればその日から生活不可能である。小説以外のことといっては女中もできないふぬけであって、(鴻
  • vol.08雑草魂百までも。キキのワイルドサイド

    「夜明けに人の居ない空き地に立っていれば、毎日千円ずつ空から降って来ると、いうのだったら、魔利は原稿なぞは一枚も書かないかも知れない。書きたいとは思うだろうが、ペンを動かすのがひど
  • vol.07畳みません、 勝つまでは。キキの震災デモクラシー

    「花や硝子に取り囲まれてする空想に我を忘れて、日も夜もないのだから、ハンガアにぶら下がっているスウェータアや、カアデガンは永遠に首吊りの姿勢だし、箪笥の上に載ったのは虫に喰われ放題
  • vol.06環状線上のキキ。 プライドは先週捨てました

    「マリアとしては、身につけるものの色彩には神経質だが、質の不調和の方は念頭にない。仕立代を入れて九千円はするお召に染めさせた帯で、三百八十円の編み袋を持って歩く。何が透けて見えよう